オルガニストの部屋

オルガニスト通信

取材を受けました!

札幌市経済観光局 観光・MICE推進部の取材を受けたファニーさん。札幌市国際交流員の方がKitaraを訪れ、大ホールとパイプオルガンについて取材し、その様子を外国人向けの札幌市公式Instagram「Visit Sapporo」で紹介してくださいました。
フランスでは自身の演奏活動だけでなく、音楽教育にも力を注いでいたファニーさんは、交流員の方へのオルガンのレクチャーもとても丁寧でした。

取材を受けるファニーさん
ついにデビューリサイタル!

10/12(土)、Kitaraファースト・コンサートや日常業務の合間を縫って熱心に練習を重ねてきたファニーさんが、ついにデビューリサイタルの日を迎えました。
美しい秋晴れの中、開場前から当日券売場には長蛇の列が…!ファニーさんの注目度の高さがうかがえます。
1,000名を超えるお客様の前で、J.S.バッハを中心としたプログラムを堂々と演奏したファニーさん。終演後にはサイン会も行い、ご来場の皆様と会話を楽しむ様子も。たくさんのあたたかい拍手に包まれ、無事にデビューリサイタルを終えることができました。
次回は12/22(日)「〈JAL presents〉クリスマスオルガンコンサート」に出演します。毎年恒例の人気公演につき、チケットのご購入はお早めに!

終演後のサイン会の様子
Kitaraファースト・コンサート(後半)に出演!

前後半2回に分けて開催したKitaraファースト・コンサート。後半は10月下旬の3日間にわたり行われ、札幌交響楽団正指揮者の川瀬 賢太郎氏と初共演しました。デビューリサイタルを終え、Kitaraのパイプオルガンにもかなり慣れてきた様子のファニーさん。来場した小学6年生の皆様に大迫力のオルガン演奏をお届けしました。

コンサートの様子
© Hiroharu Takeda

ファニーさんの
マンスリーブログ

ファニーさん 顔写真

This month, I was delighted to give my first concerts in Kitara. On Saturday, October 12, I gave my first recital. My program revolved around Johann Sebastian Bach. This composer was of great importance in the organ's world and has inspired many musicians to this day. The aim of the program was to show the links and influences between the composers. Throughout his career, Bach also drew inspiration from composers who came before him or who lived at the same time as him. When I prepare a program, I always try to find a common thread so that the audience can understand the meaning of the concert. This always allows me to include a piece that is more “difficult” to listen to. I think it's important to give listeners a “taste” of different music, and that's why I always add one or two contemporary pieces to my concert programs. I believe that this is how their curiosity can be aroused and their taste formed, even if it's their first organ concert. During this recital, I played pieces by Franz Liszt, Michael Radulescu, Ottorino Respighi and Johann Sebastian Bach. I was delighted to welcome people who were attending an organ concert for the first time.
I also took part in concerts with the Sapporo Orchestra conducted by Junichi Hirokami and Kentaro Kawase. These concerts were for the children of Sapporo. In total, we gave this concert 11 times in front of 17,000 children! I'd already performed 12 times in an opera (it was the opera Irrelohe by Austrian composer Franz Schreker), but this was the first time I'd done the same concert 11 times!
I marvel at the colors of the trees in autumn in Sapporo and loved the illuminations at Nakajimapark. I went to the University of Hokkaido to see the ginkgo alley. I took advantage of this trip to visit the university museum, which presents the history of the university as well as the different fields of research and study taught here. By chance, I saw the Sapporo Chrysanthemum Festival in the underground corridors. I found the flowers very beautiful. I took advantage of a few days' vacation to go to Abashiri by train. The colors of the trees there were also very beautiful. I took a bike ride to see Lake Notoro and Lake Abashiri. I visited the Ryuhyo Glass Museum and the Abashiri Prison Museum where I found the conditions in which the prisoners were held very difficult. I learned that the death penalty is still legal in Japan. In France, on March 9, we celebrated the 43rd anniversary of the abolition of the death penalty.
This is the first time I've lived so far away from France for a whole year, so in my spare time I try to keep up to date with French and international news via the Internet or by reading the French newspaper. Right now in France, the focus is on the new prime minister, whose election is being contested, and we're also waiting to hear the results of the American elections. I'm trying to find out about Japanese history and politics. There are a few things in French and English, but most of the sources I find are in Japanese. So that motivates me to keep learning the language! I hope to take advantage of my year in Sapporo to understand and discover the workings and politics of Japanese society.
In October, I tasted new culinary specialties: I ate udons, wagyu beef, tempura and I ate my first shabu-shabu. I visited the beer museum, where I tasted a variety of delicious beers.

今月は、嬉しいことにKitaraでの初めてのコンサートがありました。10月12日(土)にデビューリサイタルを開催し、ヨハン・セバスティアン・バッハを中心としたプログラムを披露しました。バッハはオルガン界にとって極めて重要な作曲家で、今日に至るまで数々の音楽家に影響を与えています。今回のプログラムでは作曲家たちの繋がりや、お互いへの影響を表現することを意識しました。バッハは自身のキャリアを通して、自分よりも前の時代の作曲家や、同時代の作曲家からインスピレーションを得ていました。私はプログラムを準備するときは、お客様がコンサートに込められた意味を理解できるように、いつも共通点を持たせるようにしています。そうすることで、聴くのが「難しい」曲をプログラムに含めることができるからです。私は聴衆に異なる音楽を「試して」もらうことが重要だと考えているので、コンサートのプログラムにはいつも1つか2つ、現代のオルガン曲を入れるようにしています。たとえ初めてオルガンコンサートに来た人であっても、そういった曲を聴くことで興味を持ち、嗜好が形成されると信じているからです。デビューリサイタルでは、フランツ・リスト、ミヒャエル・ラドゥレスク、オットリーノ・レスピーギ、ヨハン・セバスティアン・バッハの曲を演奏しました。初めてオルガンコンサートにお越しいただいた皆さまをお迎えできて嬉しく思います。
それから、広上 淳一氏と川瀬 賢太郎氏の指揮で札幌交響楽団とのコンサートにも出演しました。これは札幌の子どもたちに向けたコンサートで、11公演で計16,610人の子どもたちの前で演奏しました。以前、オペラで12回演奏したことはありましたが(オーストリア人作曲家、フランツ・シュレーカーのオペラ『狂える炎』でした)、同じコンサートを11回演奏したのは今回が初めてです!
秋の札幌の紅葉は驚くような色合いで、中島公園のライトアップも最高でした。また、イチョウ並木を見に北海道大学にも行きました。その際に、大学の歴史や大学で扱っているさまざまな研究分野について紹介している、北海道大学総合博物館も訪れました。偶然にも、札幌駅前通地下歩行空間でさっぽろ菊まつりを見かけ、非常に美しい花々も楽しみました。数日お休みがあったので、電車で網走にも行きました。網走の紅葉も非常に美しかったです。網走では自転車で能取湖と網走湖を見に行きました。それから、流氷硝子館と博物館網走監獄にも行きました。網走監獄では非常に厳しい環境で囚人たちが収監されていたことを知りました。日本では今も死刑制度があるそうですが、フランスでは今年の3月9日に死刑廃止43周年を迎えました。
丸一年フランスから離れて生活するのはこれが初めてなので、空き時間にインターネットを見たりフランスの新聞を読んだりして、フランスの国内ニュースや国際ニュースを追いかけるようにしています。現在フランスで話題になっているのは、新たに就任したミシェル・バルニエ首相についてで、米大統領選挙についても結果を待ち構えています。また、日本の歴史や政治についても知りたいと思っています。ですが、大半が日本語で書かれていて、フランス語や英語で書かれているものが少ないので、それが日本語を学ぶモチベーションになっています!札幌で過ごすこの一年で、日本社会の仕組みや政治について知り、理解したいと思っています。
10月には新たな美食との出会いがありました。うどん、和牛、天ぷらを食べ、しゃぶしゃぶにも初めて挑戦しました。サッポロビール博物館にも行き、たくさんの美味しいビールを楽しみました。

中島公園紅葉ライトアップイベント
北海道大学総合博物館
マンモスの原寸大レプリカ
博物館網走監獄教誨堂の展示物

今後のスケジュール

12月14日(土)クリスマス・オルガンコンサート(会場:武蔵野市民文化会館)

12月22日(日)〈JAL presents〉クリスマスオルガンコンサート

2025年2月8日(土)〈株式会社クリーンコーポレーションpresents〉オルガンウィンターコンサート

2025年2月22日(土)オムロン パイプオルガン コンサートシリーズVol.75「世界のオルガニスト“ファニー・クソー”」(会場:京都コンサートホール)